主題 <囚人が船長のように>
聖書箇所 使徒の働き 27章 (2011年9月21日)
今日のみことば「ですから、私はあなたがたに、食事をとることを勧めます。これであなたがたは助かることになるのです。あなたがたの頭から髪一筋も失われることはありません。」 (34)
この章は、パウロを乗せた船がローマへ向かう地中海の記事です。地中海はローマ軍にとっては庭のような場所です。どこの航路をとるか、十分に熟知しています。時折やってくる嵐や季節風など、帆船で巧みにあやつって前進するのです。
パウロのいた80年ほど前には、有名なエジプトのクレオパトラやジュリアス・シーザー、アントニオなどの支配者たちがこの海を駆け巡って戦ったのです。
パウロは囚人としてローマ兵に監視されての船上生活でした。しかし、神の人はこの囚人でありながら、まるで船長のように、救いを指導することとなります。
パウロは神の助けを見ることができると確信しています。なぜなら、神の導きによって必ずローマに行くことを信じていたからです。そして沢山の船旅を重ねていたので、知恵があったのでしょう。Ⅱコリント人への手紙11: 25「むちで打たれたことが三度、石で打たれたことが一度、難船したことが三度あり、一昼夜、海上を漂ったこともあります。」と語っています。
ちょうど、主イエスさまが、ガリラヤの湖上を漁師だった弟子たちよりも熟知されていたように、パウロもこの場面で神に立てられていたのです。
危急にも関わらず、食事をすることを勧め、ひとりの生命も失われることがないように励まします。髪の毛一筋も失われない、と確信しています。主が何も思い煩うことなく、神を信じることを教えたようにです。
私たちは、いったん緩急ことあるときには、大胆なパウロにならいたいのです。家庭では自分の権限がなにもないと思っている人も、職場での立場が低いようでも、神のみこころを確信して語らなくてはならない場面があるでしょう。今日の箇所を何度も読み返したいのです。