主題 <逃亡者と侮辱され>
聖書箇所 士師記 12章 (2012年10月 2日)
今日のみことば「そして、エフタはギルアデの人々をみな集めて、エフライムと戦った。ギルアデの人々はエフライムを打ち破った。これはエフライムが、「ギルアデ人よ。あなたがたはエフライムとマナセのうちにいるエフライムの逃亡者だ」と言ったからである。」(4)
12章には、エフタがギルアデ人を招集し、エフライム人と戦った記事がしるされている。この戦いの発端は、エフライム人の侮辱的なことば、「あなたがたは……エフライムの逃亡者」であった(4)。この戦いは結果的にエフタの罪深さを明らかにしてしまう結果となった(6)。そして、もう一つ注目すべきことは、主が彼に戦わせ、勝たせたとは記されていない。とまり、主による戦いではなく、エフタの個人的な感情から始まった戦いであったことを示している。
この戦いから分かることは、イスラエルは、せっかくアモン人を撃退したのに(11:32)、戦利品をめぐる内部紛争によって、弱体化したということである。そして、エフタの問題としては、自分の肉的な思いを捨てきれなかったことが分かる。彼のこれまでの失敗をまとめてみよう。第一に、彼には、かつて仲間から追放されたことからくる卑屈な思いと、自己憐潤から生じる罪深い自己中心性があったことだろう。第二に、かしらになりたがる権力欲があった。第三に彼は、罪深い愚かな誓願をたてた。
エフタは六年間さばいて後、イブツァン、エロン、アブドンなどがイスラエルをさばくがそれぞれ長くはなかった。この後再び、主の目の前に悪を行なったイスラエルは、四十年もの間、主によってペリシテ人の手に渡されることになる。
エフタに見る不完全さと罪深さを覚え、私たちは悔い改めて、主の豊かな赦しとあわれみにゆだねて生きる者となりましょう。