主題 <主イエスの愛によって>
聖書箇所 ヨハネの福音書 21章 (2011年8月25日)
今日のみことば「イエスは三度ペテロに言われた。「ヨハネの子シモン。あなたはわたしを愛しますか。」ペテロは、イエスが三度「あなたはわたしを愛しますか」と言われたので、心を痛めてイエスに言った。「主よ。あなたはいっさいのことをご存じです。あなたは、私があなたを愛することを知っておいでになります。」イエスは彼に言われた。「わたしの羊を飼いなさい。」(17)
イエスはかつて弟子たちと共に過ごしたテベリヤ湖畔にご自身を現された。弟子たちは漁師として働きを始めていた。しかし、網を下しても何一つ獲ることができなかった。空腹の弟子たちを知ってか、イエスはまだ朝早いうちに岸辺に立たれ、「舟の右側に網をおろしなさい。」と言われた。右におろそうが、左におろそうが変わらないことであろうと思われるが、言われる通りにすると大漁となった。かつて、イエスと会って同じ経験をした弟子たちだったが(ルカ5章参照)、弟子たちにはイエスだと分からなかった。しかし、ひとりの弟子が「主です。」とイエスに気付くとペテロは海へと飛び込んだ。一刻も早くイエスに会おうとした行動だったかもしれない。
弟子たちが岸に上がられると、イエスは食事を用意されており、共に食事につくように招かれる。この食事の席で、ペテロはかつてイエスを三度知らないと否定してしまった失敗を思い起こさせ、それを責めるのではなく、むしろ三度「あなたはわたしを愛しますか。」と聞き、主への再献身へと導かれる。この時、ペテロはかつての自信に満ちた姿はなく、むしろ主イエスの前にただただ謙遜にさせられている姿しかなかった。主イエスはこのペテロに「わたしの羊を飼いなさい。」と命じられ、これより後、初代教会のリーダーとして用いられるようになるのだった。
ペテロは取り扱われたことは、主イエスの愛による取扱いであり、主イエスの愛によって救われた原点を確認するところにあった。主の十字架と復活を語り、福音を伝え、教会に仕えていくようになるペテロにとって、主イエスの愛を徹底的にしらなくてはならなかったということは、今日も主の弟子として生きていく私たちにとっても重要なことである。主の深い愛を覚え主に仕えていく一日となるように祈りましょう。