主題 <しあわせなイスラエル>
聖書箇所 申命記 33章 (2012年 8月26日)
今日のみことば「しあわせなイスラエルよ。だれがあなたのようであろう。主に救われた民。主はあなたを助ける盾、あなたの勝利の剣。あなたの敵はあなたにへつらい、あなたは彼らの背を踏みつける。」 (29)
6節以降から各イスラエル部族に対して語られた祝福のことばが記されている。ルベンに対しては少数でも生き残るように語り、ユダに対しては、敵からの助けを祈っている。レビに対しては神の御心を求め祭司の務めを果たすように祈り、ベニヤミンには主の保護を祈っている。ヨセフについては、地の産物が豊かに与えられることが預言のように告げられている。ゼブルンとイッサカルは対で登場し、外に出て行っても、天幕の中にいても喜べと呼びかけ、その理由として海の富(海上貿易)による繁栄を挙げている。ガドは雌獅子にたとえられ、最良の地(ヨルダンの東側)に相続地を得る。カナン攻略の時には、イスラエルの先頭に立って戦うことになる。ダンは獅子の子にたとえられ、バジャンからおどり出ると預言されている。ナフタリは、やがてガリラヤ湖西南地域を所有するようになる。アシェルには、オリーブ油に恵まれ、「かんぬきが、鉄と青銅」と表現されるように(25)、防備が堅固であるという、祝福が告げられる。
26~29節は、モーセによる祝福のことばの結びである。この結びの箇所には、特徴的な二つの呼びかけのことばがある。一つは、イスラエルの詩的愛称である「エシュルン」(26)で、もう一つが「しあわせなイスラエル」である(29)。これらはこの箇所のキーワードと言える。すなわちイスラエルの神は、他に並ぶものがない偉大な神であり、民の住む家となってくださるので、民は真の安らぎを得、くつろぐことができる。また、神の民への祝福が、29節に要約されている。神の民として生きることが真のさいわいであることを覚えたい。