主題 <苦難の中に見られた友情>
聖書箇所 サムエル記第一 20章 (2012年11月 4日)
今日のみことば「子どもが行ってしまうと、ダビデは南側のほうから出て来て、地にひれ伏し、三度礼をした。ふたりは口づけして、抱き合って泣き、ダビデはいっそう激しく泣いた。」 (41)
ダビデの逃避行は続き、最終的にサウル王の内心を知るためにヨナタンが行動した。
父サウルから新月祭の会食の席にダビデがいない理由を問われたヨナタンは、ダビデから言われたとおりの筋書きで事情を説明したが、その結果、父子関係は極めて険悪になってしまった。
ダビデの肩を持つヨナタンを、サウルは口汚くののしり(30)、ダビデを侮辱することばを浴びせ(31)、なおダビデをかばう彼を、槍で打ち殺そうとまでした(33)。父サウルが、本気でダビデを殺そうとしていることを知ったヨナタンは、激しく怒り、また心を痛めた(34)。
この一連のことをダビデに会って連絡することは、非常に危険な状況にあった。ダビデの所在が父に知られてはならなかったし、ヨナタンがダビデに連絡したとわかるのもよくなかった。そこで安全にダビデを逃がすために、ヨナタンは、あらかじめダビデに告げていたとおりの巧妙な方法で、彼に迫る危険を知らせることに成功した。子供の背に向けて投げかけられた「早く。急げ。止まってはいけない」は、実はそのまま、子供のもっと先に身を潜めているはずのダビデに向けて、ヨナタンの精一杯の友情の表れであった。このヨナタンの友情に気づいたダビデは、危険を冒してまでヨナタンの前に姿を現し、丁重に感謝を表した。苦難の逃避行中に見られた友情であった。
苦難の中で真実な信頼関係を築き、主の最善を求めて行く姿に学びたいと思います。