主題 <問題は先伸ばしてはならない>
聖書箇所 サムエル記第二 14章 (2012年11月29日)
今日のみことば「それで、ヨアブは王のところに行き、王に告げたので、王はアブシャロムを呼び寄せた。アブシャロムは王のところに来て、王の前で地にひれ伏して礼をした。王はアブシャロムに口づけした。」(33)
アブシャロムのアムノン殺害事件によって、ダビデとアブシャロムとの間の亀裂はその後の王位継承に大きな影響を与えると考えたヨアブは一人の知恵のある女をダビデのものとに遣わした。ダビデとアブシャロムとの間にある確執を取り除こうと助言していく。
しかし、ダビデは、女の話が作り話だと見抜き、背後に指図する者がいて、それがヨアブであるということを察した(19)。ダビデは最終的には、ヨアブに命じてアブシャロムをエルサレムに連れ戻させた(21)。しかし、王はアブシャロムの謁見を許さず、自分の家に引きこもっていることを命じた(24)。ダビデはまだ彼を赦してはいなかったのである。アブシャロムは、王に一度も会うことを許されないままで、二年が過ぎた(28)。それまでじっと耐えてきた彼であったが、ついに耐え切れなくなったのか、事態の打開をヨアブに託そうと、二度にわたってヨアブのところに人をやり、呼び出したが、彼は来なかった(29)。そこでアブシャロムの採った手段は実に乱暴で、突然ヨアブの畑を焼き、驚いて飛んで来たヨアブに、アブシャロムはエルサレムにいながら王に謁見が許されず、引きこもって日を過ごさなければならない苦しみを訴え、王への取次ぎを願った。ヨアブから、アブシャロムの希望のない日々の苦しみについて聞いているうちに、わが子へのあわれみが湧いてきたのであろうか、王はようやく謁見を許した。「王はアブシャロムに口づけした。」(33)
結局、ダビデは、タマルを辱めたアムノンにも、アムノンを殺したアブシャロムにも、毅然として対処せずに、はっきりしない態度のままで七年を過ごしてしまった。