主題 <主の民としての盟約>
聖書箇所 ネヘミヤ記 10章 (2013年4月20日)
今日のみことば「彼らの親類のすぐれた人々にたより、神のしもべモーセを通して与えられた神の律法に従って歩み、私たちの主、主のすべての命令、その定めとおきてを守り行なうための、のろいと誓いとに加わった。」(29)
民は盟約を結ぶこととなり(9:28)、ネヘミヤは盟約の第一の署名者となった(1)。続いて、民の代表者たちが署名した。一般の者は、この盟約に、ことばの同意をもって加わった(28、29)。この盟約は、「神の律法に従って歩む」ことを決意し、歩むときには祝福を、歩まないときにはのろいを受け取る誓いであった(29)。このとき、民は経済的危機の続く中にいた。それゆえ、律法に従って歩むことの困難は、三つの点に集約されていたと思われる。第一は、この地の民との結婚である(30)。経済的に安定している異邦の民との結婚は、イスラエルにとって魅力的であった。しかし、それは同時に、次世代以降の者に、神との契約の民である意識を失わせるものであった。第二は、労働(経済活動)が礼拝より重要であるという意識である(31)。安息日も働くことは、礼拝をないがしろにし、神の民の意識を失うことであり、神の与える安息を失うことであった。第三には、神の宮をなおざりにすることである。当時は宮を忘れ、「自分の家のために走り回る」現実があった(ハガイ1:9)。これは礼拝の意味が失われつつある状況の表れであった。そのために、礼拝のためのシェケルの供え物(32)、たきぎのささげ物が定められ(34)、初物が主のものとされ、宮に仕えるレビ人に収穫の十分の一がささげられるようにした(36、37)。すなわち、彼らは、経済的祝福を求める民である前に、礼拝の民であることを告白したのである。