主題 <感謝と祈りは続く>
聖書箇所 サムエル記第一 2章 (2012年10月17日)
今日のみことば「事実、主はハンナを顧み、彼女はみごもって、三人の息子と、ふたりの娘を産んだ。少年サムエルは、主のみもとで成長した。」(21)
ハンナは祈りにお応えくださった主に向かって、高らかに感謝と賛美をささげた(1~10)。彼女の喜びがいかに大きなものであったかは、1節のことばから察することができよう。彼女の心は、今や誇りに満ちた喜びに沸きたっている。また、いやしめられ、辱められている者を顧み、その苦しみの中から一挙に高く引き上げてくださった主を、ハンナはことばを尽くしてほめたたえている(2、3)。さらにまた、高ぶる者を低くし、へりくだる者を高くされる、主の主権的なみわざを大胆な表現で言い表している(4-10)。
ハンナの祈りに対する主の答えである幼子サムエルは、祭司エリのもとで「亜麻布のエポデを身にまとい、主の前に仕えていた」(18)。エリの二人の息子たちの目に余る悪行が、平然となされていたような劣悪な霊的環境にあってもなお、幼子が守られ、「主のみもとで成長した」ことの背後には、恐らく「彼のために小さな上着を作り、毎年……その上着を持って行く」ハンナの(19)、愛に満ちたとりなしの祈りがあったことであろう。祈りをもって子どもの成長を願う母親の姿に教えられるのではないだろうか。エリの二人の息子たちホフニとピネハスが、どのように育てられたかは不明であるが、彼らは父親の後継者として「主の祭司」に任じられていながら、「よこしまな者で、主を知らず、民にかかわる祭司の定めについて」勝手気ままに振る舞い、主へのささげものを侮り、その罪は「主の前で非常に大きかった」(12~17)。
サムエルをささげたハンナを、主は顧みてくださり、エリの祝福のことばのとおりに、三人の息子と二人の娘をお授けくださった。主に祈り続け仕え続けて行くところに祝福があることを覚えたい。