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2013年1月16日 (水)

主題 <空しい争い> 

聖書箇所 サムエル記第二  2章 (2012年11月17日)

今日のみことば「アブネルはヨアブに呼びかけて言った。「いつまでも剣が人を滅ぼしてよいものか。その果ては、ひどいことになるのを知らないのか。いつになったら、兵士たちに、自分の兄弟たちを追うのをやめて帰れ、と命じるつもりか。」」(26)

 ダビデがサウル王のために葬りをしたヤベシュ・ギルアデの人々に報いている間、一方、サウルの将軍アブネルが、サウルの子イシユ・ボシェテを王として擁立したために、ダビデを王としたユダ部族との間に、深刻な対立が生じることとなった。 
 ダビデの姉妹ツェルヤの三人の息子たち、ヨアブ、アビシャイ、アサエルは、ダビデの身近に仕える者として、アブネルを討ち取ろうと考え行動し始めた。その中の一人アサエルは、「野にいるかもしかのようだ」と言われるほどに、抜きん出た俊足の持ち主だった。しかし、そのすぐれた能力がかえってわざわいとなってしまった。アブネルに追い迫る彼の力強い足取りは、将軍の一撃によって死んでしまった。このことは、イスラエルの同胞同士が血を流し、殺し合うことの無意味さと愚かさを象徴するかのような出来事であった。兄弟を失ったヨアブとアビシャイはアブネルを追ったが、夜を迎えたとき、アブネルの停戦の呼びかけに応じて、ようやく追撃をやめた。両者は互いに「自分の兄弟たち」と戦っていることを認識しながら、戦っていたのである(26)。
 アブネルと部下たちは、一晩中歩き続け、翌日マハナイムについた。一方、ヨアブと部下たちも一晩中歩いて、ヘブロンに着いた。アサエルは、ベツレヘムにある彼の父の墓に葬られた(32)。その日の戦死者数は、ダビデの家来が二十人であったのに対し、アブネルの部下は三百六十人であった。
 いつの時代も空しい権力争いを続けてしまっていなだろうか考えさせられる。