主題 <ベニヤミン族の系図>
聖書箇所 歴代誌第一 8章 (2013年 2月 2日)
今日のみことば「ベニヤミンは、その長子ベラ、次男アシュル、三男アフラク、」(1)
8章ではベニヤミン族について記されている。ベニヤミン族は、ユダ族、レビ族に続いて挙げられていることから、イスラエル全体の中でも主要な部族の一つとされていると理解できる。
特に、王家としてのベニヤミン族の系図を見る事が出来る。ベニヤミン族からサウル王が誕生した(33)。彼は、後になって退けられるが、主の召しに応え、王の務めに任じられた最初の人物だった。また、サウル王の子、ヨナタンは(33、34)、ダビデの王としての資質を最初から見通し、ダビデ王を支えた人物であった。さらに時代が下って、預言者エレミヤは、ベニヤミン出身の人物だと思われる(エレミヤ1:2)。彼は南ユダ王国最後の王ゼデキヤに仕えた。
ベニヤミン族は、その分割地の中にエルサレムを所有し、エルサレムに住んだ(28、32)。ソロモン王の時代にエルサレムに神殿が建設されたが、歴代誌が書かれた当時、この神殿再建をイスラエルの人々は願っていた。ベニヤミン族は主の摂理の中で、神の民の信仰の中心となる場を所有し、支えている立場でもあったことが分かる。
8章をもって、長い系図が終わる。全イスラエルの系図全体を通して、神の選びの厳粛さを思わされる。神はイスラエルの民全体を選ばれ、彼らを通してみこころをなそうとしていた。彼らの主要な部族は、必ずしも常に主の御前に正しい歩みをしていたわけではなかった。しかし、主はそのような部族を最初から支えてこられ、その後の神殿再建の中でも用いられよとされた主の憐れみを深く覚えたいと思います。