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2011年8月10日 (水)

主題 <初めにことばがあった>

聖書箇所 ヨハネの福音書 1章   (2011年8月 5日)

今日のみことば「初めに、ことばがあった。
ことばは神とともにあった。ことばは神であった。」(1)

 使徒ヨハネはマタイ、マルコ、ルカの各福音書とは異なり、独特な文体、表現で福音書を書きました。今日は特に、そのはじめの書き出しの部分のみことばに心に留めていきたいと思います。
 「初めに、」との書き出しは、創世記1章の書き出しと同じである。創世記1章では「初めに、神が天と地を創造した。」とあり、この世界を創造されたのは神であるということと共に、世界が創造される前から神が存在されていたことを証言している。このことと同様に、ヨハネの福音書の書き出しにおいて、「初めに、ことばがあった。」と書き始められることによって、「ことば」と表現されているのはキリストのことであり、このキリストはやはり世界の基がおかれる(1:3)前から存在されておられたことを意味している。
 また、4節「この方にいのちがあった。」とあり、世界を創造されたと共に、いのちをご支配されておられるお方であることが明らかにされている。聖書において「いのち」という言葉が用いられているのを一つ一つ見ていくと、多くは「創造によって与えられるいのち」と「救いによるいのち」に関係している。キリストは新しいいのち(永遠のいのち)を与え、救いを与えて下さるお方であることをヨハネはまず強調していたということが分かる。
 5節「光は闇に輝いている。」1~4節までは、過去形で語られていたのが、5節で急に現在形で語られている。そして、文脈から5節を正確に訳すならば「光は闇に輝き続けている。」と訳すことができ、光なる主イエスが闇に対して、光り輝き続け、ヨハネの福音書を読む、現在の私たちの時代に至るまで輝き続けていることを表現している。その輝きは現代の闇(悪)に対して完全に勝利するひとすじの光として表現され、主イエスこそがその闇(悪、罪)を一掃されるお方であることを示している。
 今日、私たちはこの世界を造られた神の御業に思いをひそめ、世界の基のおかれる前から存在されていた神、御子イエスを覚え、いのちをもご支配されておられるという主イエスに従い、ゆだねた歩みとなるように祈りましょう。そして、このいのちの主イエスを証ししていきましょう。