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2012年4月 2日 (月)

主題 <ヨセフの見た夢と兄弟たちからのねたみ> 

聖書箇所 創世記 37章    (2012年 3月27日)

今日のみことば「兄たちは彼をねたんだが、父はこのことを心に留めていた」(11)

 37章からはヤコブの歴史として、ヤコブの権威のもとにある「ヨセフ物語」が始まっている。
 ヤコブはヨセフを愛し、その愛は他の兄弟たちのねたみをもたらすほどの偏愛であったことが言われている(4)。
 また、ヨセフは自分の見た夢について兄弟たちについて話すが、その夢について話すことば使いなどでも他の兄弟から憎しみをかうようなことをしていたことが言われている(8)。
 このようなヨセフの振る舞いもあって、他の兄弟たちは憎しみから、殺意へと発展していく。兄弟同士で憎しみから殺意へと発展していったカインとアベルの事件を思い起こさせられる。
 しかし、ヨセフの場合、兄ルベン、ユダのとりなしによって、殺されることなく、結果的にはイシュマエル人に売られていくこととなった(26~27)。殺されることはなかったが、ヨセフの存在を消そうとしたことは殺したのと同じようなことで、ヤコブは非常に泣き悲しんだ(34)。
 一連の兄弟のうちに根強くあった「ねたみ」について考えると、人間関係の緊密な関係の中に「ねたみ」は起こってくることが分かる。それは今日の私たちも注意しなくてはならない。
 また、このような兄弟間におこった「ねたみ」の中にも神は背後に働かれていたことを後に知ることになる。ヤコブはヨセフの見た夢について思いめぐらしていたように(11)、さまざまな出来事の中にも主の御心があることを覚えなくてはならない。一時の激する感情に流されるのではなく、主の御心はどこにあるのかを静まって祈り求めていくことを大切にしなくてはならない。