主題 <時を待つ>
聖書箇所 歴代誌第二 3章 (2013年2月26日)
今日のみことば「彼が建設に取りかかったのは、その治世の第四年、第二の月の二日であった。」(2)
ソロモンがいよいよ神殿建設に着手し、建設の場となるのが、「モリヤ山」だった。「モリヤ山」は、アブラハムが息子イサクをささげた場所であり(創世22章)、また、そこは「エブス人オルナンの打ち場」でもある(1)。そこはかつて父ダビデが、神の御前での人口調査による思い上がりの罪を悔い改めて、祭壇を築いた場所だった(I歴代21:26)。これら二つの出来事の共通点は、祭壇が築かれたことである。祭壇は、神殿における大切な場所である。祭壇において、神の民は献身を問われ、悔改めを迫られた。同時に神は、民に対する限りない愛を、その祭壇の場で示してこられた。
ソロモンが神殿建設に取りかかったのは、彼が王になってから4年後である(2)。神殿建設着手から完成に至るまでの期間が7年であり(I列王6:38)、着手にいたるまでに4年間を費やしているということは、決して短い時間ではない。なぜ、ソロモンは建設前に4年間も時間をかけたのか。恐らく彼は、神殿建設という重大な主のみわざのために、充分に待って備える姿勢をもっていたのだろう。信仰者が、主に試みられて養われる徳の一つに、待ち望む態度がある。自らの判断に頼るのではなく、主のみこころを求めるとき、信仰者は「待つ」姿勢について訓練させられる。ソロモンのここまでの生涯について、多くは記されていないが、主が召された王としての働きのためにふさわしい、「待つ」姿勢をもっていたと理解できる。
私たちも主の前にみこころを求め、時には待つために忍耐を要することを覚え、その忍耐をも与えて頂けるように祈ろう。